『コア・コンピタンス経営』を読んで

February 28, 2010

個人レベルで言えば、どのスキルを中核にして伸ばすべきか、企業レベルで言えば長期的な競争力の源泉を何にするのか、根本的に見直すきっかけとなる本。

ビジネス書として最高クラスの本だと思った。

1995年の出版で、紹介されている事例は日本企業で言えば、トヨタ、ホンダ、ソニーなどで現在の状況とはだいぶ違うのだけれど、事例を除けば内容にまったく古さを感じなかった。

表題に出てくる『コア・コンピタンス』とは、
顧客に特定の利益をもたらす一連のスキルや技術(引用)
コア製品やコアビジネスよりも上位の概念。
『コア・コンピタンス(中核スキル)』があってこそ、コア製品も生まれるし、コア製品がすたれた後も、『コア・コンピタンス』は競争力の源泉として生き続ける。
1995年当時の話として、ソニーの小型化技術が『コア・コンピタンス』として挙げられている。
iPodに主役を奪われるまで、ウォークマン、CDウォークマン、MDウォークマンとポータブルオーディオプレーヤーでソニーが存在感を示してこれたのも、確固たる『コア・コンピタンス』を持っていたから。

今で言えば、アップルの『ビット化したデータを簡単に持ち運びができるようにする技術・能力』『ハードとソフトを繋ぐプラットフォーム構築技術・センス』なんかが『コア・コンピタンス』と言えそう。
このスキルのお陰で、『iPod』『iPhone』『iPad』という展開や『iTunes Music Store』『App Store』という展開ができた。
このように、あるスキルによって、製品やサービスの展開を大きく可能にするのが『コア・コンピタンス』であり、これを持つ企業・個人は長期的な競争力を持つことになる。
ソニーの例でもわかる通り『コア・コンピタンス』はいずれ風化して当たり前のものになるのだけれど、製品がすたれるよりも息が長い。

『コア・コンピタンス』は次の3つの条件をクリアした能力。
1.独自性があって
2.展開力・発展性があって
3.顧客に価値を与える

自分あるいは自社の『コア・コンピタンス』が何か検討するためのツールを以前作ったので、良かったら使ってみて下さい(Windows、Macで動きます)。
コア・コンピタンス分析ツール - Pocket Core Competence ポケット・コア・コンピタンス



Posted by scratchbrain at February 28, 2010 11:11 PM ブックマークに追加する

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