『松下からパナソニックへ 世界で戦うブランド戦略』を読んで

June 15, 2009

入念に取材した本だという感じがした(中身がずっしりしていて)。

松下からパナソニックへ

よく耳にする「不況はチャンス」という言葉。
チャンスにするには、それなりにリスクを負って先行投資する必要があると思う。
パナソニックは中期経営計画(最終年度)の目標達成が難しいという状況のなか、大きな改革を行っていて、将来のチャンスを狙って動いている。

『松下からパナソニックへ 世界で戦うブランド戦略』では、改革の意図、パナソニックが進もうとしている方向(グローバル戦略やネオ・ビエラリンク構想)が取材されていて、今後の構想をここまで明かすものなんだ、と驚いた。
自信ともとれるし、よく知ってもらうためにメッセージを伝えることが重要と考えているのかもしれない。

社名変更、ブランド統合、三洋電機子会社化。
看板の付け替えで約200億円が見込まれる、ナショナルブランドに親しんだ層へのフォロー、などが分り易いリスク。
ああそれもあるんだ、と思ったのが、創業者「松下幸之助」氏というブランドの存在。パナソニックになると、創業者への連想が弱まる。

でもなんにせよ、社名とブランドを「パナソニック」に統合して、分散していたブランド価値を集中したこと、それから技術の共通化をはかっていくという考えは、共感できるもの。

ただ、「ネオ・ビエラリンク」構想でテレビ、生活家電、AV機器、携帯、カーナビなど高度にリンクさせていくというのは分かるけれど、薄型テレビ ビエラを軸に、次のように考えることが、どのくらい通用するのかは疑問を持った。
「テレビは、家族のリユニオンを実現する商品。テレビが家族のコミュニケーションセンターとしての役割を担い、家族がリビングに集まるきっかけづくりにもなる」(『松下からパナソニックへ 世界で戦うブランド戦略』より引用)
僕が実家で暮らしていた頃は、まずまずテレビがリビングにあって、それなりに家族が集まって話したりもしたけれど(部屋にテレビなかったし)、多くの世帯では、携帯やパソコンでもテレビ見れるし、各部屋にテレビ一台なんてことも普通になっているのではないでしょうか。
あぁ、でも大型テレビは確かに一家に一台なのかも。

「リビングにテレビ、そこに家族が集まる」ってのがどれくらい普遍的なことか、わからない。
けれども僕がどんな家庭を築いていきたいかっていうと、確かにリビングである程度、同じものを同じときに見て、議論したりする家庭にしたいなとは思う。
だから、やたら細かい機器を増やして、家族が各部屋にこもってしまうような展開よりも、「家族がリビングに集まるきっかけ」となるような展開に期待している。

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Posted by scratchbrain at June 15, 2009 12:20 AM ブックマークに追加する

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