壊れやすい卵/固い卵、そして壁

February 18, 2009

先日、イスラエルで作家の村上春樹さんがしたスピーチに「壁」と「卵」というたとえ話が出てくる。

参考記事
【日本語全訳】村上春樹「エルサレム賞」受賞スピーチ - 47トピックス

「高い壁」が「システム(制度、体制)」を防御していて、それにぶつかった人たちは「卵」みたいに壊れてしまう。
「システム」ってのは、「世の中の仕組み」ってことなのかもしれない。

徳川幕府が長く続いたのは、巧妙な身分制度(仕組み)が用意されていたからなんだろう。
確かに徳川期の日本は内戦が下火になって、平和な素晴らしい仕組みが出来上がっていたようにも思う。
でもその一方で、江戸期の制度に守られた世襲で家禄を継ぐような家からは、しばしば乱心者が出たという話が「胡蝶の夢(司馬遼太郎著)」にある。

時として壁の向こう側にも、壊れやすい卵が生まれ落ちている場合もある。
もしかしたら世襲議員の人も知らずに壁の向こう側に育って、坊ちゃん、坊ちゃんなんて言われているうちに流されて議員になっていた、なんて人もいるんじゃないんだろうか。

中川昭一元財務・金融担当相のG7での記者会見の様子をなんらかの形で見た人は少なくないと思う。

僕は新聞社のサイトでおかしな記者会見をしたことを知り、YouTubeで見て、その後、テレビのニュース番組で何回か見た。

あんな風に世界に映ってしまった日本の政治に、寂しさを感じた。

中川昭一元財務・金融担当相は世襲議員だけれど、なんだか、無理して議員やって、大臣やっているんじゃないか、そんな気もした。

政治家になるような人はそもそも壊れやすい殻じゃなくて、固い殻を持った卵で、それがさらに高い壁に囲まれてその中でああだこうだと壁をより固くする方法を考えているんじゃないかって感じることがある。

中川昭一元財務・金融担当相が僕たちのような壊れやすい殻を持った卵なのか、それとも固い殻を持った卵なのか、わからない。
はっきりしているのは「壁」の中にいたことで、その外側にいる人たちの存在を軽くみていたように思う。


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Posted by scratchbrain at February 18, 2009 11:36 PM ブックマークに追加する

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