ビョーク来日公演に行って
February 20, 2008
武道館は他のライヴ会場と比べて別格だ。会場に行く途中、城門をくぐるあたりから身体がそのように反応を示す。
はじめてレディオヘッドのライヴを観たのが武道館だった。2001年のことだ。
つぎに武道館でライヴを観たのは2005年になる。REMのライヴだった。それから3年が経つ。
その間に僕はきっかり3年分の歳をとり、外見の変化だけでなく、端から見れば分別臭いことを口にするようになったかもしれない。
それでもこの日を迎えるまでの間、遠く7年前から同じ気持ちを持ち続けていたことは確かだ。
ビョークのライヴは絶対に生で観る。2001年にチケットを取り損ねてからというもの、これは僕の人生におけるToDoリストにしっかりと書き込まれていた。結婚する、スペインに一度は旅行する、などといったことと肩を並べて。
僕の座席はステージをほとんど真横から見下ろす位置だった。特別いい場所というわけではない。でも、1階席、2階席の後方席と比べたら、文句は言えない。なにしろ、2階席の一番前の座席だったのだから。
ステージにはカラフルな旗やのぼりが立ち、観客席の正面からまっすぐ見上げた位置にひときわ大きいタペストリーが並び、そこには魚や爬虫類の絵が書かれていた。それらはまるで大地の神々に捧げられた供物のようであった。
ビョークもまたアマゾンの鳥のようにカラフルな衣装に身を包み、歌い、踊っていた。
最新アルバム『Volta』の曲から始まり、『Volta』の曲中心のセットを予想させたが、実際は『ホモジェニック』の曲が一番多かったと思う。『ポスト』からもそこそこあり、『ヴェスパタイン』『メダラ』からは少なかった。
サーカスの一座を思わせるビョークと演奏者たちの演出は他のライヴと違った一体感を持っていた。
ビョークの歌とダンスを間近に観て、一瞬『音楽が世界を変える日』が来ることを想像してしまった。
それほど力強く、魂のこもったパフォーマンスだった。
武道館じゃなかったらもっと良かったんじゃないか、という気もしたけれど、贅沢は言えない。
これでまた一つ、ToDoリストから項目が消えた。とは言えビョークが、もし今後また機会があるのならば観に行きたいアーティストであることに変わりがない。
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