レディオヘッドウェブキャスト『Scotch Mist』(全世界共通の書庫から)
January 4, 2008

大晦日に配信されたレディオヘッドのウェブキャストは『イン イレンボウズ』収録曲中心のスタジオライブ映像だった。
時差の関係もあり、結局のところ、1月2日になってからネット上にアップされている映像を観た。アップされることを見越して、あえて無理してリアルタイムでは観なかったといった方が正確だ。
Scotch Mist - A Film
アーティストによってオフィシャルにアップロードされるので、余計な心配をすることもない(違法だからと削除されることなど)。
音楽情報に限らず、毎日、最新のトピックをいろいろ観ていると、1日遅れ、2日遅れの情報でもずいぶんと遅れているような気になってしまう。こういった情報を雑誌で手に入れていた頃は1ヶ月待つのは当然だったのだけれど。
ウェブの効果として即効性や伝播力はもちろんのこと、この頃は、なにはともあれ一番の特徴は『データベースに蓄積されること』なんだと確信するようになった。即効性があっても器に穴があいていて、蓄えられないんだったら、いまほど恩恵は受けていない。もちろんそんな風には誰も設計していないわけだけれど、一定期間経つと公開終了してしまうコンテンツは存在する。サーバーの容量は有限である。でも全世界共通の書庫であるウェブの世界にはなるべく当時(公開されていた時)の状態で残すべきだと思う。
GoogleやAmazonが本の中身をデータベース化していくことについて賛成だ。
同じように過去のレコードや映像、新聞、雑誌もウェブ上でデータベース化されていくことを期待する。
それらを収入源としている人たちからしたらトンデモないことだけど、少なくともアーティストが楽曲を作る動機としては『自分たちの歌をたくさんの人に聴いてもらい、感じてもらいたい』ということが第一にあると思う。彼らの生活、家族の生活は保障されなければならない。個人的には、オープン化していくアーティストには好感を持つし、気に入った曲、気に入ったサービスであれば、『値段はあなた次第』方式でいくらか寄付するのもやぶさかではない。
だけど注意点がある。間の業者が金儲け目当てにそういうサービスを展開している風に見えるとびた一文払いたくなくなるのだ。ファンは通常の消費者より気難しくあるべきだ。とは言え、完全な中抜きは難しい。
BBC NEWSにトム ヨーク(レディオヘッド)の『Web-only album 'mad', says Yorke』というインタビューがある。
その中で『80%以上の人が物理的なフォーマット(CDなど)でリリースされたものを買っているし、バンドとしてもCDのような『オブジェクト』があることは重要なんだ(引用、やや意訳)』と述べている。そして『僕たちは、インターネット以外は終わっている、インターネットが未来なんだ、って言っているわけじゃないんだよ(引用、やや意訳)』と。
この発言からもわかるように、中間の業者(レーベルなど)との協力がまったくなくなるわけではない。中間の業者は『中抜き』に過剰反応せずに、アーティストの意図に近い形で、アーティストを支えるという本来目指すべき姿勢を持てば、いいんだと思う。
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