リンク格差社会を読んで
September 15, 2007
この本では、従来のメディアに対してインターネットの独自性は『リンク』であるとしている。
そして、その独自性を活かしている例の一つとしてアマゾンを挙げ、アマゾンを『「買いたい人」と「売りたい人」とのリンクを生み出す空間(引用)』と定義している。
アマゾンと他のショッピングサイトを比較した場合、強みとなるのが『消費者自身がデータのリンクを連鎖的に生み出す仕組みに参加している点(引用)』なので、『リンク』を効率よく活かしていることがはっきりと分かる。アマゾンでは、単純に販売側と消費者側で行ったり来たり情報をキャッチボールする関係ではなく、双方が横に並んで親しく意見を交わしているような関係を結んでいる。また、消費者に利益をフィードバックすることが協力関係を維持するために必要なことだと分かっているので、アフィリエイトに参加しやすいようにいろいろなWebサービスを用意している。
『横に並んで親しく意見を交わしている』のはアマゾンとアマゾンのユーザーだけではない。他の人のブログを見てなにか思い、コメントを書く。あるいはトラックバックして自分のブログで意見を述べるのも『意見を交わしている』状態だ。
本には、『インターネットが有するパワーとは、(中略)1人1人の私論が共振し合い、結果的にそれが大きなムーブメントにいたるところ(引用)』とあるが、コメント、トラックバックを単に繰り返すのは『リンクを増やしている』だけで、ダイナミズムを生むにはそれだけでは足りない。
リンクすることで知り合いを増やしていくことができるが、共振し合うほど意見をやりとりし、それをまとめ上げるにはある程度、組織(ネットワーク)化されなければ難しい。
ネットワークには『強い紐帯』と『弱い紐帯』があり、そこにはバランスが必要になる。
本にある通り、『強い紐帯』では『情報も頻繁かつ高速で循環するため、必然的に同じような情報を共有(引用)』し、それに対し、『異質な情報、新しい情報は(中略)広く開放されたつながりである弱い紐帯(引用)』から得るからだ。
『リンクの連鎖を発生させようという意思を持つ者と持たない者、ネットワークにおいて自らが置かれた立ち位置を把握できる者とできない者、ネットワーク構造がもたらす効果を知る者と知らない者との「格差」が否応なく拡大するのではないか(引用)』という文からも読み取れるように、『リンク』が連鎖的につながったものが『ネットワーク』と言ってもいいのかもしれないけれど、『リンク』プラス『ネットワーク』が、インターネット社会で勝ち組になる条件だとすれば、現実社会となんら変わりない。どっちかの社会で上手く行く人や組織は両方を制する可能性を持っていると言える。
まあ、ブログで言えば、『リンク』関係を作るには、①エントリーをたくさん書く②コメントをする、コメントされる(コメントされるような話題を増やす)③トラックバックする、トラックバックされる(トラックバックされるような話題を増やす)ことが必要。
自分を高めてくれるいい『ネットワーク』は、『強いつながり』と『弱いつながり』からなる。『強いつながり』を求めるにはコアな話題を作り、そのカテゴリーのエントリーが他のカテゴリーと比べて格段にエントリー数が多いような状況にすることが必要だと思う。また、『弱いつながり』を作って、新しい情報や刺激を求めるには、幅広い話題をエントリーしていった方が可能性が広がる。それでうまくいくのか分からないけど、検証する意味も込めて、その辺り意識しながら今後エントリーをしていこうと思う。
それにしても『ウェブ進化論(梅田望夫著)』にしろ、『リンク格差社会』にしろ、とっても読みやすい。本を読んでいるというより、まとまったブログの記事を『次へ』『次へ』と読んでいる感覚。
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